【読書】 佐藤賢一 『小説フランス革命2』
小説として描かれたフランス革命。第二巻。デムーランの演説から、革命へ繋がる暴動が始まるところまで。デムーランの内面の卑小な、ただ、自らの運命を切り開こうとする語りと革命のすでに定められた悲喜劇へと向かう語り(それには、デムーランの運命も含まれる)のバランスが歴史小説としてのおもしろさを生み出していて楽しめる。ただ、前者の語りに文体的な迫力がいまいちなのでちょっと平板に感じてしまうところはあるなあと、思うのでした。
小説として描かれたフランス革命。第二巻。デムーランの演説から、革命へ繋がる暴動が始まるところまで。デムーランの内面の卑小な、ただ、自らの運命を切り開こうとする語りと革命のすでに定められた悲喜劇へと向かう語り(それには、デムーランの運命も含まれる)のバランスが歴史小説としてのおもしろさを生み出していて楽しめる。ただ、前者の語りに文体的な迫力がいまいちなのでちょっと平板に感じてしまうところはあるなあと、思うのでした。